Appleは何年も前にFinderへ一括リネーム機能を追加しました。単純な作業であれば、それで十分です。ファイルを選択し、右クリックし、「○項目の名称を変更」を選んでオプションを決めれば完了です。しかし、少しでも複雑なこと — 特定の位置の文字を削除する、2つのリネーム操作を連続で行う、パターンマッチングを使うなど — を試みた瞬間に壁にぶつかります。Finderのリネームはあくまで入門用のツールであり、何年経っても実質的な進化はありません。
Finderのリネームでできること
公平を期すために言えば、Finderは3つの基本操作をカバーしています。
- テキストを置き換える: ある文字列を検索して別の文字列に置き換えます。選択したすべてのファイルに対して一括で実行されます。
- テキストを追加: すべてのファイル名の先頭または末尾に文字列を追加します。
- フォーマット: 独自のプレフィックスを付けて連番を適用します。開始番号を選択できます。
10件のファイルの「Report」を「Invoice」に変更したり、日付のプレフィックスを追加したりする程度であれば、これで十分事足ります。
Finderのリネームが破綻する場面
正規表現やパターンマッチングがない
Finderの置換機能は、完全一致のテキストにしか対応していません。「任意の数字」や「最後のアンダースコア以降すべて」といったパターンにはマッチできません。ファイル名の構造がまちまちな場合、Finderは役に立ちません。
複数ステップの操作ができない
1回のリネームで実行できる操作は1つだけです。テキストの置換と番号の追加、さらに大文字・小文字の変換をすべて行いたい場合、そのたびにファイルを選択し直して、3回別々にリネーム操作を実行する必要があります。
本当の意味でのプレビューがない
Finderのリネームダイアログでは、最初の1件のファイルの新しい名前がサンプルとして表示されますが、変更前後の名前を一覧で確認することはできません。200件のファイルがある場合、その1件のサンプルがバッチ全体を代表していると信じるしかありません。
位置指定による文字削除ができない
すべてのファイル名から先頭4文字、あるいは末尾8文字を削除したい場合はどうでしょうか。Finderにはこれに対応する操作がありません。手作業で置換を組み立てる必要がありますが、それもすべてのファイルで該当文字がたまたま同じ場合にしか機能しません。
一括リネームの取り消しができない
500件のファイルをリネームして結果が間違っていた場合、Command+Zで元に戻すことはできますが、それは直後に限られます。Finderウィンドウを閉じたり、別の操作を行ったりすると、取り消し履歴は失われます。あとは手作業で名前を直すしかありません。
代わりに使うべきもの
Renymは、Finderが力尽きるまさにその先を引き継ぎます。Finderが持つすべての操作に加え、正規表現、位置指定による文字削除、大文字・小文字の変換、複数ステップのパイプライン、そしてバッチ内すべてのファイルの変更前後を確認できる完全なプレビューを備えています。
リネームアクションのパイプラインを組み立て、順序を入れ替え、すべてのファイルの結果をプレビューしたうえで、納得できたら適用します。納得できなければ、バッチ全体を元に戻して調整すればよいのです。推測も、選び直しも、500件のファイルがうまくいっていることを祈る必要もありません。
Finderのリネームは、リネーム作業のうち単純な1割程度には向いています。それ以外のすべてには、本格的なツールが必要です。